死の発送

2009/3/29 日曜日 – 13:22:59


書名:死の発送 (角川文庫 (5807))
著者:松本清張

自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。

松本清張もちょくちょく、不可解な結末を迎えるものがある。
この「死の発送」も話は突然解決し、真相が明らかになるのだが、それも真犯人の自供からと言う、決定的に不可解な謎。
なにせ、真犯人がどうやって逮捕されたか自首したかがわからないのだから。

探偵役の底井武八は、編集長の山崎に頼まれ、刑期を終えて出所した公金横領男岡瀬を張り込むところから話が始まる。
しかし、岡瀬は殺され、編集長の山崎まで殺されてしまうのだ!

そこでやっと、底井は探偵作業を本格化し、真相を追っていくのだが、そのエネルギー、被害者が出る前に発揮してほしかった。。。

というわけで、推理小説としてはダメダメなのだが、この小説、不思議なことに面白い。
主人公「底井武八」の心理小説として読むと、松本清張の持つ筆力を堪能できる作品だ。

チョイ上の自分史わたし本なら文研ビズ

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