ダイナブックの思い出-1-

2010/3/4 木曜日 – 10:10:23

文章を書くテクニック・文書を作成するノウハウ、メールやビジネス文書のコツ。
文書を書くのに便利な情報を毎日公開しています。
ぼくはテクニカルライターをかれこれ20年やってきました。
そこにも、作文のテクニックが隠れているかも!?

自分史を書くということは、長い文章を作成することです。
うまい文章やわかりやすい文章は、文才に恵まれた人だけの特権だと思っていませんか?
もちろん文才に恵まれた人は、うまい文章やわかりやすい文章を書くことができます。
でも、特に文才がなくたって、十分にうまい文章やわかりやすい文章を書くことはできるんです。
ここでは、そのちょっとしたコツを1つずつ紹介していきます。

1989年東芝は世界初のブックタイプコンピュータを発売しました。
名付けてダイナブック。
ダイナブックとは、アメリカのコンピュータ科学者アランケイが提唱した理想のコンピュータです。
そんな、畏れ多いともいえる戦略商品の初代から4代目までにわたって、取扱説明書をぼくは書きました。
パソコンのテクニカルライターとしては、自慢の思い出です。

さて、その初代。
開発責任者のmさんの指示は、「すべての部品を1/2にすること!」
開発者は拒否権なしにこの指令に取り組み、『世界初』のブックコンピュータを世の中に送り出しました。

取扱説明書も部品の1つです。
『なんで-』と思いながら、400ページあった取扱説明書を200ページに整理するか。
作成メンバーは総勢4人。
入社3年目の2名と中途入社半年のぼくともう1人、目次構成を考えるのに何度も議論を交わしました。
ロータス1-2-3を使って、ページ数を自動計算し、「この章を○○ページに、この章を○○ページに」というたびにリアルタイムに合計ページ数が変わっていくのを見ながら『パソコンは便利だ』と感心したものです。

お気づきになったかもしれませんね。
テクニカルライターは、原稿を書く前に目次構成を考えて、それが何ページになるのかを事前に計算するのです。

自分史を書くならわたし本の文研ビズ

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