迷い猫―祥五郎想い文

2010/4/10 土曜日 – 10:22:00


書名:迷い猫―祥五郎想い文 (徳間文庫)
著者:片岡麻紗子

自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。

祥五郎想い文シリーズの第3巻。

中藤春芽も香江様の家に馴染み、子供たちの剣術の先生として、近くの道場に通っている。
お飽きとは相変わらずの口げんか友だちのように暮らしている。
そんな女3人が、じっと黙っていると思えば、それは愛らしい猫に見とれているから。

そんな光景から始まる、迷い猫は、案の定、飼い主が殺されて事件は進む。
祥五郎想い文シリーズファンなら、犯人も出てきたとたんに察しがつくだろう、その人が犯人。

ただもう少し、レギュラーメンバーとの絡みがほしかった。
という残念な気持ちを利用したかのように用意されているのが、「座頭の仇討ち」
香江様と祥五郎のいた丹波志川藩!

「ささのおと」は中藤春芽の独り舞台。
多分、人気があるんだろうと思う。ぼくもファンだから。
中藤は、祥五郎だったらどうするかなどと考えながら、危機を乗り越え、事件を解決。
この体験で一皮むけて、祥五郎への想いを振り捨てることができるのだ。
でも、縁は続いてほしい。次回作で、どこか遠くへ行ってしまうことのないように。

「桜船」はこれぞ人情時代小説という王道の話。
読み手が願う結末に持って行きつつ、「ああ、良かった」と安心できるのは、時代小説の醍醐味だと思う。

早く、次作が読みたい!

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