中世人の経済感覚

2008/9/2 火曜日 – 12:48:58


書名:中世人の経済感覚 (NHKブックス)
著者:本郷恵子

自分史を作成するうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に作成するときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を作成するときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を作成する際の参考情報になれば幸いです。

中世の人たちの生活をお金のやりとりから推察してみようという目論見の本だ。
読んでみると実に面白い。

何が面白いかというと、日本人はちっとも進化していないということ。
今から1200年ほど昔の頃の記録を元に解説しているのだが、自分を含めて現代人と同じ感覚で生活しているのだ。

ギャンブルにうつつを抜かす人もいれば、それを「しょうがないな」と許してくれる奥さんがいる。
その懐の大きさに礼賛する人もいる。

ギャンブルで一人勝ちして恨みを買わないように、ばくち仲間に振る舞い酒をおごったり、人付き合いもちっとも変わっていない。

変わったのは、信心深さがなくなったことくらいか。

結局1200年経っても、ぼくら日本人はずっと同じ感覚で日々を暮らし、価値観こそ違えど、幸せ気分は同じ程度なのではないかと考えさせられる本だった。

チョイ上の自分史わたし本なら文研ビズ

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